IWCD Prototyping
- DLX Design Lab

- 17 時間前
- 読了時間: 3分

物理学の最先端に向けたデザイン
2024年5月〜現在
コラボレーション: Kavli IPMU(カブリ数物連携宇宙研究機構)
IWCD PrototypingはKavli IPMU(カブリ数物連携宇宙研究機構)との共同プロジェクトです。宇宙の起源解明を目的としたニュートリノの研究装置ハイパーカミオカンデの一部であるIWCD(中間水チェレンコフ検出器)において、人間中心で費用対効果の高いソリューションを設計しています。
プロジェクトの背景
「宇宙最小単位」のニュートリノは宇宙の起源を解明する鍵を握っていると考えられています。
小柴昌俊博士が開発したカミオカンデシリーズは当初は陽子崩壊の研究を目的に作られましたが、後にニュートリノ観測のために改良されました。
小柴博士らは初代カミオカンデを用いて超新星爆発から放出されたニュートリノを世界で初めて観測し、その功績により2002年にノーベル物理学賞を受賞しました。後継機であるスーパーカミオカンデはニュートリノ振動の実証に成功し、さらなるノーベル賞受賞研究を支えました。そして現在、ニュートリノ研究をさらに発展させるための新装置ハイパーカミオカンデは2028年の稼働開始を目指して建設が進められています。

DLXデザインラボは世界中の科学者やエンジニアと共に、ハイパーカミオカンデにおける従来の装置と異なる新たな構成要素IWCD(中間水チェレンコフ検出器)の開発に取り組んでいます。IWCD(中間水チェレンコフ検出器)はメイン検出器とビームの間に設置される小型で可動式の検出器で、ハイパーカミオカンデ実験の精度を高める役割があります。


DLXデザインラボでは迅速かつ低コストでテスト可能なモックアップの制作から、組み立てや取り扱いを用意にするブラケット、治具、部品の設計まで、複雑な製造・エンジニアリング環境でのデザインの価値を実証してきました。
安価でシンプルなスクみでアイデアを継続的に検証することで、科学者とエンジニアに可視化を通じた共通理解を生み出します。また、開発の初期段階で大きな損失につながるミスや見落としを防ぐことができ、より効率的で精度の高い開発プロセスの実現に貢献しています。




