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Aura - バイオ人工知能


もしニューロンでコンピューターを作れたら?


2017年9月〜2017年11月

コラボレーター:池内研究室


私たちの生化学的サインは体内で起こっている出来事について多くを語っている。この化学的サインは個人の健康に関するデータを豊富に含んでいるが、これを感知し翻訳するのは困難されていた。


Aura はバイオ人工知能を用いて、脳と同じように、私たちの生化学的サインを感知し、翻訳するデバイスである。



プロジェクトの背景


池内研究室では人工的に体外で脳神経細胞を培養する研究を行っています。この研究から着想を得て、コンピューターチップの代替物である生体材料で作られた「バイオ人工知能」が普及する未来を考えました。バイオ人工知能には、従来のチップに比べ、エネルギー消費を抑えつつもより複雑なデータをより多く処理でき、さらには生分解材料であるというメリットがあります。


AURAはバイオ人工知能を使った、人々の健康をモニタリングしてくれるコンセプトプロダクトです。人工培養の神経細胞を改変することで、空気中を舞う揮発性有機物を感知するようになっており、ユーザーを特定し個人の生化学サインを捉えることができます。Auraには培養装置が付属しており、神経細胞が活動状態を維持するために神経ネットワークには栄養が与えられ、体温に近い温度・湿度が保たれ、さらには無菌状態で培養されています。Auraの知能は、3Dマイクロ流路を用いて人工的に培養された神経細胞で構成されています。嗅覚アンテナで受け取った電気シグナルを分析して個人の健康を学習したパターンにより評価します。この神経ネットワークの構造は人間の脳における嗅覚認識の処理過程を模しています。


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池内研究室について

池内研究室は神経・脳の形態形成のメカニズムを明らかにすることによって、脳の発生の仕組みを解明し、脳の疾患を克服することを目指している。池内研究室はタンパク質合成機構の制御が神経細胞の形の形成に果たす役割を生化学・遺伝子工学的手法を用いて明らかにすることで、脳疾患の治療への寄与を目指している。


藤井輝夫教授、ティモテ・レビ氏、ティクシエ・三田・アニエス准教授をはじめ、他のIISの研究チームと共同でマイクロ培養デバイスやエレクトリック・コンパートメントを開発することにより、神経系を構成するパーツと、それらのネットワーク形成の様子を体外でモデル化している。





 
 
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